| 大 王 や し |
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」
図書紹介
中学部学習委員会のみなさんが、お気に入りの一冊を紹介します。
今回は、中学部2年生が紹介します。
私が紹介するのは『ロシアの昔話』という本です。この本は、A・H・アファナーシエフという人がロシア各地から昔話を集めて作ったものです。全部で三十三の話が載っています。
その中でも、「かえるの王女」や「どこかしらんが、そこへ行け、なにかしらんが、それをもってこい!」などの魔法の話は、とてもおもしろいです。いろいろな話の中に、“にわとりの足の上にババヤガーの家”、と書いてある部分がいくつかあります。『バ、ババヤガーって何?』と思ってしまいますが、きっとこれはロシアの昔話にはよく出てくるものだと思います。こうやって変な生き物もよく登場してきて、とても楽しく読むことができます。
「うさぎのなみだ」、「まぬけなおおかみ」など、動物が主役の話もあります。『ちょっとかわいそうだな。』と思う話もありますが、日本の昔話には動物が中心で、動物だけが登場してくる話はなかなかありません。この本は、ふしぎな魔法の話や動物が活躍する話などいろいろあります。ババヤガー以外にも不思議なモノがたくさん出てきます。とてもおもしろいので、みなさんもぜひ読んでみて下さい。
この本に収録されている物語は次の通りです。
1.魔法の馬 2.つるとあおさぎ 3.うさぎのなみだ
4.まぬけなおおかみ 5.ババヤガーの白い鳥 6.かえるの王女 7.マーシャとくま 8.空をとぶ船 9.小鳥のことば 10.かますのいいつけ 11.白いかも 12.イワン王子とはいいろおおかみ 13.おおきなかぶ 14.雪むすめ 15.動物たちの冬ごもり 16.ねこときつね
17.魔法の指輪 18.おんどりとまめ 19.金のとさかのおんどりと魔法のひきうす 20.金の魚 21.魔女と太陽の妹 22.はいいろおでことやぎとひつじ 23.魔法のシャツ 24.銅の国、銀の国、金の国 25.おおかみと子やぎたち 26.海のマリア姫 27.ねことおんどり
28.海の王とかしこいワシリーサ 29.牛の子イワン
30.うそつきやぎ 31.魔法をかけられた王女
32.ふたりのイワン 33.どこかしらんが、そこへ行け、なにかしらんが、それをもってこい!
この中で「13.おおきなかぶ」は昨年度の学習発表会で小学部1年生のみなさんがステージで発表を行ってくれましたね。みなさん、覚えていますか?
おじいさんが、かぶをうえました。「あまい、あまい、かぶになれ。おおきな、おおきな、かぶになれ。」あまい、げんきのよい、とてつもなくおおきい、かぶができました。おじいさんは、かぶをぬこうとしました。うんとこしょ どっこいしょ
ところが、かぶは、ぬけません。
おじいさんは、おばあさんをよんできました。
おばあさんが おじいさんを ひっぱって、おじいさんが かぶを ひっぱって・・・ うんとこしょ どっこいしょ
それでも、かぶは、ぬけません。
おばあさんは、まごをよんできました。
まごが おばあさんを ひっぱって、おばあさんが おじいさんを ひっぱって、
おじいさんが かぶを ひっぱって・・・
うんとこしょ どっこいしょ
まだまだ、かぶは、ぬけません。
まごは、いぬをよんできました。
いぬが まごを ひっぱって、まごが おばあさんを ひっぱって、
おばあさんが おじいさんを ひっぱって、おじいさんが かぶを ひっぱって・・・
うんとこしょ どっこいしょ
まだ、まだ、まだまだ、ぬけません。
いぬは、ねこをよんできました。
ねこが いぬを ひっぱって、いぬが まごを ひっぱって、
まごが おばあさんを ひっぱって、おばあさんが おじいさんを ひっぱって、
おじいさんが かぶを ひっぱって・・・
うんとこしょ どっこいしょ
それでも、かぶは、ぬけません。
ねこは、ねずみをよんできました。
ねずみが ねこを ひっぱって、ねこが いぬを ひっぱって、
いぬが まごを ひっぱって、まごが おばあさんを ひっぱって、
おばあさんが おじいさんを ひっぱって、おじいさんが かぶを ひっぱって・・・
うんとこしょ どっこいしょ
やっと、かぶは、ぬけました。

ペンリレー 小学部5・6年副担任
はじめての停水
台湾に赴任してはや3ヶ月。学校や子どもたち、家や買い物など、いろいろなことに慣れ、暮らしもだんだん落ち着いてきた矢先のことでした。心配された台風も学校までは来なかった、ああ、台中っていいところだな。・・・でも、出勤したあと、「今日から4日間の停水」という怪?文書がまわりました。寝耳に水、「うそでしょう?」さっそく学校でも、プールの水をバケツリレーし、水洗トイレの水を確保する作業をしました。心の中はためいきです。今日から停水なら、夕方家に帰っても水は出ないってこと。どうせ出ないなら、できるだけ学校で仕事をしていったほうが・・・・。
そんなとき、同僚のN先生がいいました。「何が起きるか分からないから、早めに帰りましょう。」そんなものかしら、と思いながら、帰りの時間を変更して6時すぎに家に着きました。蛇口をひねって喜んだのもつかの間、わずかバケツ一杯で、水は頼りなく細くなり、ついには止まってしまいました。どうしよう。そうだ、マンションの下で人がいっぱい水をくんでいたっけ。バケツをかかえて、階下に走り、並んだり、行ったり来たりして水をくんだのですが、わずか3杯でこちらも停水に。これ以上帰るのが遅かったら、大変なことになったはずです。N先生の早い判断に感謝。でも、まだ足りないので、飲料水をスーパーへ買いに。
退勤後も水確保に走り回り、疲れ切った私に、この4杯のバケツの水を使い回して4日間もたせるという難題が待っていました。顔を洗い、汗をふき、洗い物をし、トイレの水を流す。水にランクをつけたのは初めてです。一日に使う水の量を計算したのも初めてでした。
亜熱帯の停水はつらい。動けば動くほど出る汗を、シャワーで洗い流せません。結局、4日間のうち、水がでなかったのは2日間だけでした。助かったのはいうまでもありません。でも、私はこのことで、飲み水以外に使う水の量の多さを知り、あらためて水の大切さを知りました。
学校では、台湾南部で台風によって被害をうけた方々のために、児童会と生徒会で募金をしました。わずかな停水でもこんなにあわててしまう、現代人の私たち。募金活動で子どもたちと一緒に職員室前に立ちながら、被災地のいっそう早い復旧を祈ったことでした。
2004年子ども相談室より−7−
子ども相談担当
328号に続き、日本のスクールカウンセラーの先生のところに来た相談事例と、それに対するアドバイスを紹介したいと思います。
Q1 子どもに問題が起きるのは、親の愛情不足だからでしょうか?
A 確かに、親の愛情が不足している、というケースもあります。ほとんどの場合は、親は決して愛情がないわけではない、むしろ、人一倍、愛情をかけている場合が多いです。また、たとえ愛情が本当に不足している場合でも、「だから、愛情をかけてやりなさい。」と言われて、「はい、分かりました。愛情をかけてやります。」と、簡単にいくものでもありません。愛情があっても、それがうまく伝わっていない関係、あるいは、親の側に愛情を持つことを妨げている事情、というのがあります。 子どもの側に要因があることもあります。親は、赤ちゃんが生まれた時から、十分な愛情を持っているとは限りません。そこに、愛情が生まれてくるのは、子どもと親の間に、母子相互作用(エントレインメントと言います)が働くからです。子どもの行動や声の中に、母親の心に愛情を引き起こす働きがあるのです。ところが、子どもの中にはそういう働きをうまく出せない子もあります。見るからに可愛い子と、それほどでない子があります。 さまざまな事情から、母子相互作用がうまく働かず、子どもも上手に甘えられない、親も愛情をもてない、そういう悪循環になる場合もあります。母子相互作用がうまく働いていない場合は、まず母親のサポートを行い、母親から子どもへの働きかけを積極的に行う必要があります。 いずれにせよ、単に「愛情不足だ」と決めつけるだけでは、何の解決にもなりません。親子の間に何が起こっているのか、よく見きわめて、適切なサポートをしていくことが必要です。
Q2 子どもの悩みを分かったところで、どう接したらいいか分かりません。
A 悩みを分かったところでどうしていいか分からないということですが、子どもの悩みを分かってやることで十分じゃないでしょうか。分かってやるということだけで、子どもにとって大変な支えになります。私たちは、悩みを聞くと、すぐ何らかの対処法を示さないといけないように思います。そこで何かいい方法があれば教えてやればいいですが、世の中には、どうしようもないこと、また自分で乗り越えるしかないこともたくさんあります。ところが、そういう場合に対処法が見つからないと、私たちはすぐ、「だからといってどうしろっていうのか?どうしようもないじゃないか!」と相手に対して腹を立てたりします。しかし、相手は、そんな答えを求めていないんです。まず、自分のつらさを分かってほしいのです。そういう時は、まず「つらかったんだね。」「いやだったんだね。」などと、分かったということを伝えてやってほしいんです。「分かった」と言わないと、子どもには伝わらないんですね。自分で言ったのと、相手から自分の言ったことが返ってくるのとでは違ってきます。相手から返ってくると、「分かってもらえた」という気持ちになります。その安心感が心の支えになり、苦しみを乗り越える力になるのです。
Q3 子育ての中で、父親の役割とは何でしょうか。
A まずこういう問題意識をもって質問される、ということじたい、すでに、立派なお父さんだと思います。少なくとも私より数段、立派です。お父さんの役割ですが、まず、お父さんというのは、子どもにとって、はじめて出会う社会です。お母さんとの一対一の関係から出て、はじめて出会う他人がたいていお父さんだからです。そのお父さん体験が、どういうものかによって、子どもが社会をどう見るかが、強く影響されます。お父さんが自分を受け入れ、認めてくれたら、社会も自分を受け入れ、認めてくれると思いますし、お父さんから否定されたら、また社会からも否定されると子どもは思います。ですから、お母さんのくれるものが「安心」とするなら、お父さんのくれるものは、社会に出て行く「勇気」だと思います。(もちろん、家によって、それが逆でも一向にかまわないですが・・・。)
子ども相談室の原稿を書くために、一生懸命に本を読みます。読んで理解した内容を原稿にしているつもりですが、なかなか実践はできていません。昨年度から書きつづけている内容を全て実践できていたら、私はきっと素晴らしい「父親」になっているはずです。 だけど、家ではなかなか子どもたちに受け入れられていない父親なんです。家庭をあまり顧みずに仕事の方を優先的に生活をしているから、仕方ないのかもしれませんが、本当に「言うは易し、するは難し」ですよね。