家庭、地域社会、学校を結ぶ情報通信                          NO327

2004年(平成16年)5月21日発行

大 王 や し

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校長室より

校 長  松 井 幹 夫

1.運動会に向けて

子どもたちは暑さに負けず、5月29日(土)の運動会を立派なものに成功させようと、日々練習に頑張っています。

5月11日(火)には、全児童生徒参加の下、運動会の結団式が執り行われました。生徒会役員・中学部3年生のリーダーシップで全体が盛り上がった結団式となりました。

今年の運動会のスローガンは、「赤は虎 白は龍 闘志を燃やせ 龍虎の戦い」に決まり、赤組・白組の団長から互いに挑戦状が読み上げられ、次のような各組のスローガンが発表されました。

赤組のスローガン:「虎のような 勢いで 勝利をつかめ ガオー」、 

白組のスローガン:「Fight  for  Victory  勝利のために戦おう」               

また、子どもたちは、赤組・白組に分かれ、互いの勝利を目指して、全員で、応援歌「ゴーゴーゴー」を練習しました。

昨年度は、SARS「重症急性呼吸器症候群」の影響で、来賓の皆様、保護者の皆様を始め地域の皆様方に参観していただけない運動会となり、子どもたちにとっては、少し物足りなかったようです。今年は、その分も取り戻そうと練習に取り組んでいます。

皆様方、お忙しいと思いますが、台中日本人学校にお越しいただき、子どもたちと一緒に、楽しいひとときを過ごしていただければ幸いです。

2.パスポート・居留証の期限は切れていませんか

私たち外国で生活する者にとって、国籍・身分等を明らかに示すものは、パスポート・居留証です。その期限が切れてしまいますと、不法滞在になります。台中日本人学校の子どもたちにとっても、パ

スポート・居留証は学校に在籍する上で必要不可欠なものです。

各ご家庭におかれましては、是非、子どもたちのパスポート・居留証の残りの期限の再確認をお願いいたします。

3.水泳学習に向けて

運動会が終わると、いよいよ水泳学習が始まります。国内と比べ泳ぐ機会の多い台中日本人学校の子どもたちの泳力は、素晴らしいものがあります。今年も練習に励み、各自の泳力がより向上することを期待しています。教職員も、子どもたちの健康・安全に十分配慮して指導しますが、保護者の皆様におかれましても、「プールカード」における朝の健康観察・検温に、今まで以上に注意していただきますようお願いします。

今年は水泳学習開始に先立ち、小学部1年生から中学部3年生までの全児童生徒で、体育の授業時間を使い、学年に応じた清掃分担場所を考え、プール清掃を行います。

「みんなが気持ちよく安全に泳げるように、プールを美しくしよう」という「勤労・奉仕」の気持ちがより育ち、みんなのために役立とうする姿勢が、あらゆる場面で見られることを期待しています。




「児 童 総 会」





教頭先生のあいさつから始まり、児童会長、環境委員長、  体育委員長、学習委員長からそれぞれの活動目標と計画及び委  員の紹介が行われました。「これから1年間頑張るぞ!!」という子どもたちの気持  ちを、言葉や態度から感じることができました。





「結 団 式」
 式が始まりました。 に団旗が校長先生より渡され 赤組は、「ゴーゴーゴー」のました。 コールとともに、おもいっきりジャンプ!気合い十分です。
赤と白の応援合戦です。白組は、団長を先頭に「ゴーゴーゴー」のコールとともに、こぶしに力を込め、こちらも気合い十分です。向かい合って迫力十分!!5月29日の龍(白組)虎(赤組)の戦いが楽しみです。






「全 校 朝 会」


17日(月)の全校朝会では、「運動会に向けて」というテーマで発表をしてくれました。運動会に 向けての意気込みが伝わってきました。




ここには、保護者や地域の方、学校関係者からの思いをリレーの形で掲載させていただきます。今回は、台中日本人学校 教務主任です。

真夜中のこびとさん

 

 いつも『こども相談室より』で真面目なことを書いているので、たまにはくだけた内容のことでも書いてみましょう。

 福岡に住んでいたころの私の家には“真夜中のこびとさん”が出没することで有名でした。4人の育児に疲れた奥さんが気を失って布団に横になっている日に、その“こびとさん”はよく現れました。

 朝、奥さんが目を覚ますと、洗濯機の中に入れていたはずの衣類がちゃんと洗濯されて物干し竿にかかっています。一時期、自宅でできる内職みたいなことをしていた奥さんが遣り残した作業も、朝目覚めた時にはきちんと完成して箱の中に入っています。台所に置きっぱなしになっていた食器類もきれいに洗って水切りカゴの中に入っています。

 『えっ、どうして・・・。あなたがやってくれたの?』と聞く奥さんに対して、私の返事はいつも同じです。「こびとさんが現れてやってくれたんだ。」と。

 

この“こびとさん”は正体不明の働き者です。どんなに疲れて家に帰っても、いつの間にか“気絶”していても(ふと気がつくとソファーや床の上で寝ていることがあります。そんな時、「寝ていたんじゃないよ、気絶していたんだ。」と言います)、いつの間にか、家事や学校の仕事を終わらせてくれます。

 

 “真夜中のこびとさん”は、台中でも現れます。昨年もチラッと大王やしの中でこびとさんの話を書いていたら、教員太太の間でしばらくブームになったという噂も聞いています。「先生、うちにもやっとこびとさんが登場しましたよ。」と笑いながら伝えてくれた方もいらっしゃいます。太太の間では“こびとさん”は仮面ライダーのように正義の味方ですが、同期派遣の先生方の間では、“こびとさん”はまるで世界征服を狙う悪の組織ショッカーのような存在だったようです。「大王やしにこびとさんの話が書いてあったから、うちでも太太が“うちにもこびとさんが来て欲しいな〜”とよく言うからこまるんですわ。」とK先生が苦笑いしながら話しにきました。

 “こびとさん”は昼間にはなかなか姿を現しません。人に気づかれないようにこっそりと行動をしているようです。どうやらこびとさんは『照れ屋の頑固者』みたいですね。人前ではあまり目立った行動はしないようです。だから、人々が寝静まった“真夜中”にしか現れないのです。

 

 これまでの話は、日下部家に出没する“真夜中のこびとさん”についてですが、学校の中にもこびとさんたちはたくさんいるようです。多くの子どもたちが楽しそうに遊んでいる時に、児童会や生徒会の話し合いをしている“こびとさん”たちもいれば、私たちの教育活動を影で見守っていただいている大きな“こびとさん”もいて下さいます。

 

台中での生活も残り約10ヶ月となりました。離任式で「遣り残したことがある」という言葉を言わなくていいように、充実感をもって台中を去ることができるように、この10ヶ月間を生きていきたいと思います。時には“真夜中のこびとさん”にもなりながら・・・。




図書紹介

 

中学部学習委員会のみなさんが、お気に入りの一冊を紹介します。

 

今回は、中学部1年 S君がが紹介します。

 

 僕が紹介したい本は、『三国志』という本です。なぜ、この本を紹介するかというと、僕が初めて台中日本人学校に来たとき、図書室で読んだ本だからです。それは、図書室で転入生の説明を待っている時に、目に留まりました。手にとって読んでみると、とても楽しかったのです。数日後、図書の時間がありました。僕は「やったー!」ととてもワクワクした気持ちで図書室に行き、部屋に入ると『三国志』の本が置いてある本棚をめがけて行きました。

 『三国志』は勉強になるし、昔の中国のことなどいろいろなことが分かります。しかも、戦争のひさんさもよく分かるので、とてもいい本だと思います。ぜひみなさんも、図書室で『三国志』の本を手にとって読んでみて下さい。

 

『三国志』について少し説明をしましょう。

 

「三国志演義」とは中国5000年の歴史の中でも、最も波瀾にとんだ時代といわれる魏・呉・蜀の三国時代を舞台に、英雄豪傑たちが天下の覇権をめざして、大陸を所狭しと駆け巡った歴史大河ロマン。文芸の世界遺産とも言うべき、古典中の古典です。
 時は2世紀後半の後漢末期。大乱の時代。
 いち早く中原を制して黄河流域に覇を唱えた「魏」の曹操。長江下流域に「呉」を建てて確固たるものにしている孫権。これに対して劉備は、帝国再興を企画しながらも有能な補佐役に恵まれず、拠るべき地盤さえありませんでした。
 この劉備を押し立てて天下三分のシナリオを描き、西川の地に「蜀」を築いたのが、天才軍師として名高い諸葛孔明です。しかし、天下統一を果たせぬまま劉備は戦場の露と消え、諸葛孔明もまた志半ばにして五丈原に倒れます。

 くわしくは、図書室で『三国志』の本を見つけて読んでみてください。 なお、作者は日本でも有名な漫画家である横山光輝さんです。横山さんは4月15日に亡くなられましたが、これまでにさまざまな

本を出版されています。興味がある方は本屋で探して読んでみるといいでしょう。




2004年子ども相談室より−4−

子ども相談担当

 今回は『ほめかた』について考えてみましょう。人は誰でも怒られるよりもほめられるほうがやる気になりますね。もちろん、“負けず嫌い”の性格の人は、怒られることで逆に発奮して自分の力を最大限に発揮できるのかもしれません。しかし、多くの人は怒られることよりもほめられることで、次へのエネルギーを創り上げることができるのではないかと思います。この「子ども相談室より」を読まれている方は、どちらのタイプでしょうか?ちなみに私は“負けず嫌い”なもので、追い込まれれば追い込まれるほど力を発揮するタイプだと自分では思っています。

 

さて、自分のことはおいといて、本題に移りましょう。私たち教師は、子どもたちのやる気を引き出すためにほめることが多いですね。もちろん、ほめることの倍以上は怒っているかもしれませんが・・・。当然、怒られると子どもたちはシーンとして、気が弱い子は萎縮したりもします。だから、「今日は机の中がきれいに片付いているね。」「今朝のあいさつは元気があってよかったね。」「今日の連絡帳の字はていねいでいいね。」など、できるかぎりほめてあげようと思って、小さなことも見逃さないように努力もしています。

 ある教育書に次のようなことが書かれていました。

人格をほめられると、プレッシャーがかかる。

行動をほめられると、やる気が出てくる。

 子どもをほめるときには、できれば人格ではなく、具体的な行動を認め、ほめることが大切ですね。たとえば、子どもがお手伝いをしてくれたら、「いい子だね。あなたはえらい子よ。」とほめるより、ありがとう。お母さん助かったわ。と言って感謝したほうがよいと思います。また、子どもが電車でお年寄りに席をゆずったら、「えらい子だね。」とほめるよりも、あのおじいちゃん、とっても喜んでくれたね。と言ってあげたほうがよいと思います。なぜだと思われますか?

 「いい子だね。」「えらい子だね。」というのは、人格を評価することになるのです。そう言われてほめられると、はじめはうれしいものです。しかし、本来、人間は常に『いいもの』でも『えらいもの』でもありえませんよね。ましてやまだまだ未熟な子どもたちです。

失敗もすれば、間違いも犯し、理由なく悪いことをする弱さももっているのです。自分の内面を誠実に見つめようとする子どもは、本当は自分が「いい子」や「えらい子」なんかじゃないと知っているのです。

 それでも、子どもたちの多くは、親やまわりの期待に応えるために、あるいは、「いい子」「えらい子」と評価されるために行動をしようとします。自分の弱さを隠しながら、まるで「いい子」や「えらい子」を演じている気持ちにもなるのではないでしょうか。そして、

演じる自分に息苦しくなり、疲れ果てていくこともあるでしょう。

 

心理学者の河合隼雄氏は、著書『子どもと悪』の中で、現代日本の親の多くが近視眼的に「いい子」をつくろうとする傾向に、面白い切り込み方で警鐘を鳴らされています。

 第一章「悪と創造」で、現代の創造的な人として活躍される方々は、みな「いい子」ではなかったという事例をどんどん挙げられるのです。彼らは皆、一般的な「いい子」のレールに乗るよりも、悩み、もがきながらも、自分の感性や創造性に忠実に生きようとしたそうです。子どもたちは、誰でも創造的な存在ではないでしょうか。

 今、思春期の真っ只中にいて、現実の自分と期待される自分とのギャップに揺れ、悩み苦しんでいる子どもはどれほど多いことでしょうか。子どものために、日頃のほめ方や叱り方を、時々振り返ってみるのも大切だと思いませんか。皆さんは、子どもをほめるとき、

子どもに変なプレッシャーをかけてはいませんか?

 

 子どもと向かい合ってほめる時は、人格よりもむしろ行動自体をほめるように心がけてみてはいかがでしょうか。

 「今日は、机の上がよく片付いているね。見ていて、とても気持ちがいいよ。」

 「昨日のこと、○○くんに謝って仲直りしたんだね。○○くんは、きっと喜んでいると思うよ。」

 その行動が、どんなよい影響をもたらしているかを肯定的に評価してあげることで、子

どもたちは「よかった。自分がしたことはよかったんだ。」「自分も誰かの役に立つんだ。」

と、自己への肯定感と生きがい感をもつことができるようになると思うのです。そして、まわりの人のことを考えて行動できる人へと成長していくことでしょう。

 私は、台中日本人学校の子どもたちの、あの「にこっ」と笑う笑顔が大好きです。小学生はほめられると素直に嬉しさを表現しますが、台中校では中学生でも素直に嬉しさを表現してくれる子が大勢います。その素直さ、純朴さが子どもたちの良さの一つだと思うのです。

 この原稿を書く気持ちになったのも、昨年度、自分自身が初めて低学年の子どもたちと一緒に生活をして、「ほめ方」と「叱り方」について真剣に考えてみたからです。

 保護者の皆様も、我が子への「ほめ方」と「叱り方」を考えてみませんか。